8月19日 オックスフォード1日目
その1 オックスフォード到着〜鷲と子供亭
昨日の下調べどおり、ピカデリーサーカスからバスに乗り、パディントン駅へ。
パディントン駅近くまで来て、バスの出口付近で立って待っていると、黒人の車掌さんに「How are you?」と
声を掛けられ、次いで「How are you?は日本語で何て言うのか」と聞かれました。
「何だろうね?」とやや悩んだ結果、「ご機嫌いかが?」という言葉を教えたけれど、
いきなり覚えるには音が難しかったのでは・・・(笑)
後で、西の方の方言だとか言って「もうかりまっか?」とか教えたら面白かったかもね、
とひどいことを話していた我々(笑)
そんなこんなで9時過ぎにパディントン駅に到着。昨日の下見どおり、電光掲示板で乗る予定の列車を確認しようとしたら、
ん? 昨日もらった時刻表と全然違うぞ??? しかも、向こう2時間先くらい、どこを見てもオックスフォードより先へ向かう
列車は出ていない・・・????
あせって昨日チケットを買ったTHAMS TRAINの窓口近くにいた係員を捕まえて
「一番早く発つオックスフォード行きの列車はどれか?」と尋ねると、
「9時24分、多分8番線から出る」とのこと。
でも電光掲示板でその列車を確認すると、行き先にはオックスフォードより手前の駅の名前が・・・。
もう一度、その列車が止まっている8番線に行って、近くにいた係員に「この列車はオックスフォードに行くのか?」
と聞いたところ、手持ちの時刻表を見て、そうだという返事。
英語がもう少し喋れれば、行き先が違うところが書いてあるんだけど・・・と問いただせたと思うのですが、
我々の英語のレベルではこれが精一杯(大汗)
もう一度車掌さんを捕まえて確認しようと捜すも、なぜか乗っていない車掌さん・・・。
出発時刻は迫っているし、「もういいや!」ということでその列車に乗ってしまいました(汗)
中に乗っていた人にもう一度「この列車はオックスフォードに行くのか?」と聞いてみると、
「行くんじゃないかと思う」という頼りない返事・・・(汗)
それも無理もないことで、ほとんどの人が途中で降りてしまう通勤客だったのでした。
そうこうするうちに列車は出発。そのうちに、昨日もらった時刻表を見ていた妹が、
「この時刻表日によって違うよ」ということを発見。
慌てて確認してみると、ほぼ1週間ごとに時刻表が変わっており、私が見ていたのは
前の週の時刻表だったことが判明・・・(汗)結局今週の時刻表は合っていたのでした。
そして、この行き先が違う列車が、ちゃんとオックスフォードまで行きそうだということも確認できてホッ。
それにしても、やっぱりイギリスの列車はよくわからないぞ、と思いました(汗)
しかし、よくよく見ると、私たちが乗ったのは各停で、後から出る特急に抜かれることも判明したのでした・・・
面倒なのでもう乗り換えませんでしたけど・・・。下手に乗り換えて罰金取られてもいやだし。
ところで、イギリスの列車では、乗り越しても清算できなくて罰金を取られるし、切符をなくしても罰金を取られると
聞いていたので、やや緊張して?検札を待っていたのですが・・・なぜかこの列車では車掌さんは終点のオックスフォードまで
一度も現れませんでした・・・。その後3回列車に乗りましたが、車掌さんが現れなかったのはこの時だけでした。
うーん、やっぱりイギリスの列車ってよくわからん!
列車の旅、ということで、ちょっと期待?をしていたのですが、想像していたような
コンパートメント式の客車等ではなく、地下鉄を一回り大きくしたような近代的な車両だったので
ちょっとがっかりしてしまいました。まあ勝手な期待と言えばその通りなんですけど・・・
窓も、大きい代わりに上の方しか開かない形式のもので、しかもガラスが落書き等の傷だらけで
汚くて、窓越しの写真なんかとても撮れそうにない窓だったので、それも残念でした。
しばらくはさほど面白くもない? 都会の光景が続きます。
なんだか見たことあるような、と思えば、行きに地下鉄で通ったヒースロー空港からの道程を
逆戻りしているような位置関係だったのだからあたりまえでした。
が、オックスフォードに近づくにつれて、少しずつ田園風景が広がり始めました。
テムズ川のほとりにはナローボート(キャンピングカーのボート版みたいなもの?)が停まっていたり、
なだらかな丘陵に羊が転々としていたりと、ようやく私たちのステレオタイプな(笑)イギリスらしい風景が広がり始めます。
ただ残念だったのは、牧草地が皆すでに茶色く枯れ果てていたことでした。もう刈り取りが済んでしまっていたので
しょうか。これで緑だったらキレイだったろうなあ、と残念に思いました。
そうこうするうちに、列車は無事オックスフォードに到着。オックスフォードの駅は、レンガ作りで花籠が
飾ってあるホームはちょっといい感じなものの、駅自体はかなり近代的な新しい作りのもので
ちょっとがっかりでした。改札なんて自動改札で、切符を記念に持って帰ることもできませんでした・・・。
当然ながら、トールキンが住んでいた頃の駅とはもう全然違うと思います。
が、駅から市街地に向かって歩いて行くと、古色蒼然とした石づくりの町並みが見えて来て、
「おおーっ」とちょっと感動してしまいました。ロンドンも場所によってはかなり古い建物が
あったりしましたが、意外に新しい街並みも多かったので、オックスフォードの古い街並みには
ちょっと感動してしまいました。本当に、崩れないのが不思議なくらいの
古い建物が昔のまま建っているのです!
ただ、よくよく見ていると、古い建物の一階部分だけ改装して、マクドナルドやHMVや大型書店など
近代的な作りの店になっている建物も多く、オックスフォードにも近代化の波が
押し寄せているのかなあと感じました。
さて、まず目指すはツーリスト・インフォメーションです。「地球の歩き方」によると、夏までには移転している
とのことでしたが、駅から出ている表示は古いインフォメーションへのもの。
表示に従って行ったらやはり古い場所で、ツーリスト・インフォメーションはブロード通りに移転済みでした。
という訳でブロード通りに向かいます。
インフォメーション内では地図が色々売ってました。無料ならもらうところだったのですが、買うんだったら
ガイドブックの地図でいいや、ということで何も買いませんでした。
もしかしたら、聞いたら無料の地図もあったのかもしれませんが・・・。
それから、ウォールバーコート墓地に行く下準備として、カウンターでローカルバスのルートマップを
もらいました。多分バスターミナルでももらえるのだと思いますが。
そして、「ウォールバーコート墓地はこの地図だとどこにあるか」ということを
聞いて、だいたいの位置を示してもらいました。これでお墓参りの準備は完了です。
ここで既に12時を過ぎており、空腹を感じた我々は、まず「鷲と子供亭」に向かうことに。
そう、トールキンやC.S.ルイスが中心メンバーだったインクリングスが集まっていたことで有名なパプです!
しかも、インクリングスがいつも集まっていたという火曜日のお昼時! (これはちょっと狙ってたんですが(笑))
地図に従ってセント・ジャイルズ通りを行くと、すぐにブルーの丸い看板が見えました!
写真等で何度も見たことがある、その実物の建物の前にいることにちょっと感動・・・
しばらくは写真撮影タイムとなりました。(の割にはロクな写真撮れてないなあ・・・)
さて、いよいよ中に入ります! 入ってすぐの突き当たりに、これも写真で何度も見ている、
トールキンたちがよく座っていたという席が見えました。なんとその席が空いているでは
ないですか! 図々しい我々(というか私・・・)は早速そこに陣取りました。
しかし、この席、大の男が3人とか4人とかで座るにはあまりにも小さいのでは・・・というのが
少々疑問でしたが、これは帰国してから小学館から出た「イギリスファンタジー紀行」という本を見て
あっさり解決しました。この席だけでなく、この席がある小部屋全体がインクリングスの溜まり場だった
のだそうです。ま、そうですよねー(笑)
ふと見ると、この小部屋を出た廊下に、折畳式の紙のメニューが。早速何枚か掴み取りして来ました(汗)
昔ここを訪れた方のレポートによると、以前は大きなメニューを使っていて、頼めばお持ち帰り用に
紙の小さいメニューをくれたようです。お持ち帰りの希望が多いので、紙のメニューオンリーに
したのでしょうか。
さて、そのメニューを見ながら昼食を決め、カウンターに頼みに行きます。
飲み物は、本当はエールに挑戦したいところですが、アルコールに弱い私は断念してレモネードを
頼みましたが、イギリスではレモネードってレモンスカッシュのことなんですね・・・(汗)
つい忘れてその後もレモネードを頼んでしまうことが多々あった私でした(汗)
食べ物は、THE EAGLE & CHILD'S STEAK PIEというものを頼んでみました。写真の料理がそれです。
お味の方はというと・・・まず温野菜に全く味がなく、添えられいてる謎の茶色のソース?を
かけてみたところ、これにも味がなくて???な味・・・。メインのパイ包みシチュー?ですが、
パイ生地はまあいいんですが、シチュー?が異常に塩辛いんですわ・・・(汗)
塩辛くて胸がつまるなんて経験を久々にいたしました(汗)
後で思ったのですが、ひょっとしてあの味のない謎の茶色のソースを入れて薄めるんだったんで
しょうか・・・そんな食べ方する食べ物ってある??? 謎の料理でした・・・
ちなみに妹はTOMATO & CHEESEという無難そうなサンドイッチを注文したのですが、
パンと野菜はまあ良かったものの、チーズが・・・よくピザを作る時に乗せる、
ホットメルト用の細切れのチーズ、あれが冷たいまま挟んであったのです(爆)
もちろん食べられたものではありません・・・。一生懸命チーズを払い落としながら
食していた妹でした・・・(汗)
そんな訳で食事は辛いものがありましたが(汗)伝説の空間?に身を置いて幸せな
気分になれた時間でした。